第4回スペース映画上映会「夢みるように眠りたい」
職場有志による映画上映会。題して“スペース映画上映会” 私の職場にある、地下の大会議室のことを“スペース”と呼んでいます。 そこで行われる上映会なので、“スペース映画上映会”と言います。 毎月最終金曜日に開催しています。 この映画会は、メンバーがそれぞれ推薦する好きな映画を持ち寄って、上映しています。 第1回は総務課のY氏、第2回は物流事業課のA氏、第3回は物流事業課のH氏、の推薦映画でした。 さて今回、私の順番となりました。私が推薦した映画は「夢みるように眠りたい」です。
【あらすじ】(冒頭5分程度)
所変わって、ここは魚塚探偵事務所、昼食時らしい。魚塚(佐野史郎)は出来上がったザル一杯のゆで卵を、美味しそうに食べ始める。
やがて、依頼主の使いの男(吉田義夫)がやってきた。
誰かが古い白黒・無声のチャンバラ映画を観ている。黒頭巾がさらわれた姫様を助ける映画だ。黒頭巾は日本刀を背中の鞘にしまい、「手向かい無用」と懐から拳銃を取り出す。「さあ姫を渡せ」
しかし、突然、シーンが途切れて終わる…。所変わって、ここは魚塚探偵事務所、昼食時らしい。魚塚(佐野史郎)は出来上がったザル一杯のゆで卵を、美味しそうに食べ始める。
そこに電話のベルが鳴る。「誘拐!」と魚塚が驚く。
「私たちをお助けください」「使いの者をそちらに伺せます」といって電話は切れた。やがて、依頼主の使いの男(吉田義夫)がやってきた。
事件の幕開けである。
ある時は、京都造形芸術大学芸術学部映画学科教授・学科長として活躍。ある時はBER「私立探偵」&喫茶「探偵」のマスター。またある時はドラマのシナリオライター。その正体は、映画監督・林 海象です。 林 海象監督が、これまでの映画への愛をストレートに注ぎ込み、モノクロ映画にかつての夢の風景を忍ばせ、音楽と状況音だけの純粋な音環境(言葉はサイレント映画のように、字幕によって処理されています)で、映画と観客との本来の緊張感を蘇らせた傑作映画。 それが、この「夢みるように眠りたい」です。 かつての映画がもっていた夢を蘇生させるため、日本映画における美術監督の巨匠・木村威夫に美術を依頼。贅沢な映像世界を創出しました。その世界を見事に映像に解析し再構築したのは、撮影の長田勇市と照明の長田達也のコンビです。 夢の世界の主演俳優たちは、『泪橋』で衝撃のデビューをした実力派・佳村萠(愛川欽也さんの娘さんですね)。劇団「状況劇場」出身・佐野史郎(初主演映画!)。日本映画の名バイプレイヤー・吉田義夫。 38年ぶりのカムバックとなる戦前の大女優・深水藤子。そして、松田春翠、大泉滉、十貫寺梅軒、あがた森魚、遠藤賢司らが脇を固めています。 この作品の主役のひとつは、浅草を中心とした入念なロケーションによる東京の原風景です。私が浅草近辺育ちのせいもありますが、仁丹塔とか花屋敷とか、懐かしいですね。 最近の作品では、2010年11月6日(土曜日)21:00~NHKで放送されるドラマスペシャル「大阪ラブ&ソウル この国で生きること」の脚本を手がけています。 こちらも楽しみです。