たんぽぽのお酒 by ブラッドベリ

懐かしい名作を、再読しました…

たんぽぽのお酒


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ベスト版「たんぽぽのお酒」
晶文社発行
1997年8月 5日・初版
2007年9月15日・10刷

著者:レイ・ブラッドベリ
訳者:北山克彦

輝く夏の陽ざしのなか、12歳の少年ダグラスはそよ風にのって走る。
その多感な心にきざまれる数々の不思議な事件と黄金の夢……。
夏のはじめに仕込んだタンポポのお酒一壜一壜にこめられた、少年の愛と孤独と夢と成長の物語。
「イメージの魔術師」ブラッドベリがおくる少年ファンタジーの永遠の名作。
(ブック・カバー袖の、文章より)

イリノイ州グリーン・タウン。1928年、12歳のダグラス・スポールディングの夏が始まります。
その日、彼は自分が生きていることを心から実感します。
彼を取り巻く、普通の生活とそこにある「生」と「死」。
不思議な日常・不思議でない日常。友との別れ。老人との別れ。
そして、秋が、冬がくる、夏の終わりにこのお話は終わります。
永遠に続く「夏休み」はありません。
しかし、夏を閉じ込めた「たんぽぽのお酒」は、秋の日に、冬の日に、辛くなった時にこそ「夏の生命」を思い出させてくれることでしょう。

そして、この名作も、私の心の中の「たんぽぽのお酒」に他なりません。
まだこの作品を読んだことが無い人は、幸せです。
是非、手にとって読んでください。

そして、87歳になったレイ・ブラッドベリは、50年の歳月を経て「たんぽぽのお酒」の続編を私たちにプレゼントしてくれました。
『さよなら僕の夏』
いま、この本が読めることは、最高の幸せのひとつであると思います。