「トイレット」を観てきました

トイレット


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監督:荻上直子
脚本:荻上直子
出演:もたいまさこ
   アレックス・ハウス
   デイヴィッド・レンドル
   タチアナ・マズラニ
   サチ・パーカー
公開:2010年8月28日
上映時間:109分

ストーリー

 「今日、ママが死んだ」…母の葬式から物語は始まります。
 「人生は、退屈の繰り返しに耐えることだ」が信条のロボット・プラモ オタクの青年レイ。
 母の死後、アパートも火事で焼けてしまい、やむなく実家に戻ることになります。
 そこには、4年間家から外に出ることが出来ない、引きこもりの兄モーリーと、生意気な妹リサ。そして死んだ母が日本から呼び寄せた“ばーちゃん”。そして猫の“せんせー”がいました。
 誰とも深く係わらず生きてきたレイでしたが、兄や妹に頼られつつ共同生活をしていくうちに、次第に変っていきます。

 言葉が通じない“ばーちゃん”ですが、モーリーに母の形見のミシンの使い方を教え、リサのエアギターに理解を示し、孫たちのために餃子を作ってくれます。
 兄のモーリーは、母の形見のミシンでスカートを作り、そのスカートをはいてピアノのコンサートに出場。“ばーちゃん”の声援もあり、超絶技巧で演奏を成功させます。
 妹のリサは、自分を表現するために、エアギターの大会に参加しようとします。その参加費用も、“ばーちゃん”は出してあげます。

 そんな彼女がトイレから出るたびにつく深いため息の理由をレイが懸命に探り、どうやら彼女は、驚愕のテクノロジーに支えられた日本のトイレが恋しいらしいとの結論に達します。
 ビンテージ物のロボットプラモを買うか、TOTOのウォシュレットを買うか…悩むレイですが、ウォシュレットを買うことを決意します。
 しかし、そのウォシュレットが届く前に“ばーちゃん”は…

 バラバラに生活をしていた兄弟にとって、言葉は通じていても、心は通じていませんでした。
 その中に、英語が通じない日本人の“ばーちゃん”(英語の台詞の中に“ばーちゃん”と、日本語が入ります。そのやさしい響きが素敵なことといったら!)が、仲間になります。自己主張することなく、言葉が通じなくてもじんわりと心を通わせあい、家族となって行きます。
 いろいろな小物やエピソードの積み重ねが、理解しあえなかった兄弟・妹の心の変化を、無理なく納得できる話へと繋げていきます。やはり荻上直子監督の見せ方は上手いな~と痛感いたします。
 もう一度、じっくり見たい映画のひとつですね。
 
 偏った見所1…サチ・パーカーと、もたいまさこの、変なばーちゃん対決。“西の魔女”サチ・パーカー対“ミューズ”もたいまさこ。この二人がワンシーンで写っていると、ものすごい存在感でした。
 偏った見所2…猫のセンセー。日本語でセンセーという名前の猫でした。センセー、カワユス。もたいまさことしゃべらない同士、良い勝負していました。
 偏った見所3…TOTOのウォシュレットと同じ価格のロボットプラモ。どんなプラモ何だ??ビンテージ物のプラモっていったい?