熊野古道・伊勢神宮 旅日記 (その4)

 「大門坂」からバスでちょっと移動。那智の大滝に到着です。 


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 那智大滝を神とする自然崇拝からおこった社が熊野那智大社です。
 大滝には現在、「熊野那智大社別宮飛瀧(ひろう)神社」が鎮座しています。神社とはいっても本殿も拝殿もなく、滝を直接拝む形になります。社殿がないことからもはっきりとこの大滝が御神体であることをわからせてくれます。かつての熊野の自然崇拝の有り様を今に伝えている神社のひとつです。

神社に降りる坂の途中から


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 那智の大滝は今でも素晴らしい滝ですが、滝の背後や周囲の山々がすべて原生林に覆われていた昔は、遥かに神々しい姿だったでしょうね。
 坂の途中から見た滝は、空の青さと木々の緑の美しさにあいまって、心が洗われるような美しさでした。

三筋の滝


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 那智の滝和歌山県)、華厳の滝(栃木県)、袋田の滝茨城県)を、日本の三大瀑布(三名瀑)と言います。また「日本の滝100選」や「日本の音風景100選」にも選定されている、滝です。
 今年の夏は暑さが厳しく、水量が乏しいとのことですが、その美しさは素晴らしいものです。
 水柱は直下133m、銚子口の幅13m、滝壺の深さは10mだそうです。銚子口の岩盤に三つの切れ目があって、三筋になって落下し 始めるところから、「三筋の滝」ともよばれています。
 その上には注連縄が張られているのを仰ぎ見ることができますが、神社(飛瀧神社)の御神体としてこの滝を崇め、毎年7月9日と12月27日の2回、古来からの神事にのっとり「御滝注連縄張替行事」が行われているそうです。
 さて、次は熊野信仰 の中心地「熊野那智大社」と「那智山青岸渡寺」です。